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TEXT:Jo_Kubota |
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39,800円で作る |
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激安ゲームマシン |
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激安マシンと言うと、ゲームを遊ぶのはもってのほかで、せいぜいWebサイト閲覧やファイルサーバーといった用途に限って使うことができるというイメージが強いのではないだろうか。そんなイメージを覆すべく、快適な激安ゲームPC作りに挑戦する。 |
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ゲーマー向けPCのキモは何と言ってもビデオカードだ。しかし3万9,800円という金額は、ハイエンドのGeForce GTX 285搭載ビデオカードを1枚購入するだけで吹き飛ぶ金額である。確かに最新のヘビーなFPSなどのゲームをフルHD環境で快適に遊ぶには高価なパーツがいくらあっても足りないくらいではあるが、わずかな予算で楽しめるにこしたことはない。そこで今回は3万9,800円の予算内でできるだけゲームが快適に動く構成を追求していく。また、高解像度、すべてのオプション設定を最高というリッチな環境ではなく、最大1,680×1,050ドット、グラフィックス設定はすべて標準の状態で快適に遊べる、という基準で検証を実施した。
繰り返しになるが快適にゲームを動かすためにはビデオカード選びは最重要だ。ただし、ハイエンドビデオカードは前述のとおり予算を大幅にオーバーするため、ミドルレンジ以下から選ぶことになる。また、CPUもビデオカードに次いでゲームの性能に大きな影響を与える要素で、基本的にはこちらも高性能=高価なものがよい結果となる。しかし、どちらかに予算を振り分ければ、もう片方に使える予算が少なくなる。性能に影響の小さいほかのパーツの予算を極力削り、残りをビデオカードとCPUのどちらに、どれだけ振り分けるのかを、個々の製品選びと合わせて行なう必要がある。次項からは、オーバークロックというコストパフォーマンスアップの裏技も視野に入れ、コスト配分という視点から現実的な激安ゲームPCの構成を探る。 |
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今回、性能評価に用いたゲームは、市販の激安マシンでありがちなチップセット内蔵グラフィックスではまったく歯が立たない人気アクションゲーム「ストリートファイターIV」と「Call of Duty:World at War」の2本だ |
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ストリートファイター IV
大ヒットしたスト IIのシステムを継承しつつ現代風にアレンジした人気の格闘アクションゲーム |
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Call of Duty:World at War
ミリタリーFPSの代表格。前作の現代戦から一転、第二次世界大戦を舞台に戦いが繰り広げられる |
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【ストリートファイター IV】
(C)CAPCOM U.S.A., INC. 2008,2009 ALL RIGHTS RESERVED.
【Call of Duty:World at War】
(C)2009 Activision Publishing, Inc. Activision and Call of Duty are registered trademarks of Activision Publishing, Inc. All rights reserved. The ratings icon is a registered trademark of the Entertainment Software Association. All other trademarks and trade names are the properties of their respective owners. |
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低価格ゲームマシンを作る上でのパーツのプライオリティ |
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優先度 1 ビデオカード |
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ともかく性能最優先で
選ぶべし
ゲームをプレイする上でもっとも重要なパーツ。この性能が低いとほかのパーツをいくら高価なものにしたところで話しにならない。予算内で最高性能のものを探しだそう |
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優先度 2 CPU |
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2次キャッシュより動作クロックを重視せよ
ゲームで活きる大容量の2次キャッシュを搭載しているCPUは高価なもの。そこで2次キャッシュが少なくともゲームの快適さに直結する高い動作クロックのCPUを選ぶのがコツ |
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優先度 3 マザーボード |
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価格と機能どちらも見逃せない
別途ビデオカードを増設するので内蔵グラフィックス機能の有無は無視してよい。CPUの性能を底上げするために、可能な限り、OC機能の充実をうたうものを選びたいところだ |
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ゲームの性能を左右する重要なパーツ |
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実際の製品選びの際には、ビデオカードとCPU、マザーボード以外のパーツから先に固めてゆく。この部分は、ゲームのパフォーマンスを落とさない範囲で、最安レベルのものを選ぶ。その一例が、下のリストに挙げたものだ。残りは2万3,851円、これでビデオカードとCPU、マザーボードを選ぶことになる。
まず、最優先事項のビデオカードだが、CPUをそうとう低スペックなものにしても、ビデオカードに注ぎ込める予算は、1万2,000円が限度だろう。前述のGPU性能比較を参考に考えると、まず一昔前のハイエンドクラスGPUを搭載したGeForce GTS 250搭載ビデオカードが候補に上る。これなら最安値で1万1,000円くらいで購入できる。同じようなコストパフォーマンスの製品としては、Radeon HD 4850搭載製品が考えられよう。もちろん、CPUにコストの比重を移すのであればこれより下のランクから選ぶことになる。
さて、CPUに関しては、ビデオカードを最低クラスまで落とせば、クアッドコアも視野に入ってくる。ただ、筆者のこれまでの経験からすれば、ゲームに関しては、コア数や、2次キャッシュ容量よりもクロックのほうが影響が大きい。具体的には、Pentium Eシリーズや、Athlon II X2の上位モデルが有力候補だ。
マザーボードに関しては、ほとんど性能に影響しないので、CPUのタイプに合わせて、もっとも安価なものを選べばよい。ただし、オーバークロックを狙うのであれば、最低でもベースクロックの変更ができるものを選ぶ必要がある。 |
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まずは、必要最低限のパーツを選べ! |
メモリ:Transcend Technology JetRam JM4GDDR2-8K(PC2-6400 DDR2 SDRAM 2GB×2) |
3,950円 |
HDD:Western Digital WD Caviar Blue WD3200AAKS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、320GB) |
4,350円 |
光学ドライブ:ソニーオプティアーク AD-7200S (Serial ATA) |
2,680円 |
ケース:サイズ SCY-0939(450W電源搭載) |
4,969円 |
計 15,949円 |
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残り23,851円を3大パーツに注ぎ込む! |
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ビデオカード |
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可能な限り性能を優先したい
ゲームを遊ぶのであれば、まず予算内でGPUのスペックがもっとも高いものを選ぼう。ビデオメモリの容量に関しては、このクラスではそれほど重要ではない。同じ価格でワンランク上のGPUが選べるなら、迷わずそちらだ |
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1.搭載GPUはできるだけ高性能なものを
2.メモリ容量は512MB以上あればOK
3.オリジナルクーラーでも安いものがある |
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CPU+マザーボード |
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ビデオカードとのバランスが大事
CPUは低クロックのクアッドコアよりデュアルコアで高クロックを狙うのが基本。マザーボードは安価で構わないが、OCを狙う場合は関連機能の有無をチェック |
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1.高クロックのデュアルコアを選ぶ
2.2次キャッシュよりもクロック優先
3.マザーはOC機能が豊富なものを |
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