その他の特集(2011年) | |||
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TEXT:橋本新義 | ||||||||||||||
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次に、ついに一般ユーザーが入手できるアプリケーションでも利用できるようになった、GPGPUでのエンコード性能をテストしてみた。今回は、NVIDIAのGPGPU技術である「CUDA」とATIの「Stream」の双方に対応したCyberLinkの動画変換ソフト「MediaShow Espresso」を使い、変換速度を測定した。変換元となるファイルは2種類。ハイビジョンカメラで撮影し、あらかじめほかのビデオ編集ソフトでMPEG2に変換したHD解像度(1,920×1,080ドット)のファイルと、DVカメラで撮影したSD解像度(720×480ドット)のファイルだ。両者とも、録画時間は3分ジャストとしている。 実際の結果はグラフを参照してほしいが、まず目立つのはATIのRadeon HDシリーズが軒並み高速な点だ。ただし、実はこれは少々ワケアリで、変換後の動画がインターレースのような状態になってしまっている(下の画質比較参照。なお、今回の検証には間に合わなかったが、その後最新のCatalyst 9.5がリリースされており、これを使うと変換速度は落ちるものの、この問題は解消されていることが確認できた)。 対してNVIDIAのGeForceシリーズは、Radeonほどの速度は出ないものの、画質の面でも問題なく変換が完了している。今回一番の注目点は、GeForce 9600 GT以上ならば、CPUのCore i7-965 Extreme Editionをしのぐ速度で変換が終了している点だ。原稿執筆時点でIntel CPU最速の製品をミドルレンジのビデオカードで超えられるというのは、大きなインパクトがあると言えるだろう。 全体的な傾向は、一部のハイエンドカードで多少落ち込みが見られるものの、3Dグラフィックス性能と同じく、基本的に高価な製品ほど高速になる。ただ、リニアに性能が伸びるわけではなく、同一アーキテクチャのGPUの差はわずかだ。とはいえGPGPU対応アプリはまだ登場したばかりで、ソフトの成熟が進んでいないにもかかわらず、十分高速な点は正直驚いた。また、現時点でこれだけの高速化が望めるのならば、GPUの活用方法としては将来的にかなりの期待が持てると考えてよいのではないだろうか。なお、Radeon HD 4350/4550に関しては今回Streamが動作しなかった。 |
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「CyberLink MediaShow Espresso」は、動画編集機能を搭載しない、トランスコーディング専用のソフトウェア。携帯機器やYouTubeへアップロード可能な形式への変換が主な機能だ | ||||||||||||||
【検証環境】 CPU:Intel Core i7-965 Extreme Edition(3.2GHz) マザーボード:ASUSTeK P6T Deluxe V2(Intel X58+ICH10R) メモリ:OCZ Technology 3X1600LV6GK(PC3-16000 DDR3 SDRAM 2GB×3) HDD:Seagate Barracuda 7200.11 ST31500341AS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、1.5TB) OS:Windows Vista Ultimate SP1 暗騒音:34dB |
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続いては、エンコード時の消費電力と、再生(動画再生支援機能有効)時のCPU使用率の測定結果について解説したい。 エンコード時の消費電力は、MediaShow Espresso動作時の最大消費電力を、「Watts up? PRO」で測定した値だ。ビデオカードはCUDA環境がFORSAの「GTS250-512-3-256-A」。Stream環境ではSapphireの「HD 4850 512MB GDDR3 PCIE HDMI VAPOR-X」を使用した。 結果は意外なことに、一定の傾向を見付けにくいものとなっている。ただ、全般的に見てATIのほうが省電力で、とくにSD解像度時は消費電力が小さい。ただし、HD解像度のエンコードでは、やはりNVIDIA、ATI両者ともGPUの電力負荷はかなり増すようだ。 動画再生支援時のCPU使用率は、GPUによる動画再生支援効果を分かりやすくするため、Pentium E5300を1.2GHz(200MHz×6倍)にダウンクロックした環境で、H.264/平均bitレート12MbpsのAVCHDファイルを、CyberLink PowerDVD 7 Ultraで2分間再生。この間のCPU使用率をMARiN氏作のNT-CPU モニタ 1.51で記録して平均を取った。使用ビデオカードはMSIの「R4890-T2D1G」、FORSAの「GTS250-512-3-256-A」、GALAXY Microsystemsの「GF P96GT-LP/512D3」、Sapphireの「HD 4350 512MB DDR2 PCIE HDMI LP ファンレス」の4種と、Intel G45チップセット内蔵のグラフィックス機能である。 こちらは数値のばらつきはあるものの、総じてIntel G45に対してCPU負荷率が低下しており、一定の効果があることをうかがわせる。ただ、G45でもCPU使用率は20%を切っており、動画再生支援機能についてはチップセット内蔵のグラフィックス機能でも十分なレベルに達しているとも言えそうだ。 |
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【CPU使用率測定環境】 CPU:Intel Pentium E5300(200×6=1.2GHz動作) マザーボード:MSI G45M-FIDR(Intel G45+ICH10R) メモリ:UMAX Pulsar DCSSDDR2-2GB-800(PC2-6400 DDR2 SDRAM 1GB×2) HDD:Seagate Barracuda 7200.8 ST3400832AS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、400GB) OS:Windows Vista Ultimate SP1 |
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GPGPUエンコード後の画質を比較する | ||||||||||||||
オリジナル HDビデオカメラで道路上の標識を撮影した場面だ。圧縮されると細部が失われがちなアスファルトの細かな陰影や、標識周辺の圧縮ノイズに注目してほしい |
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CUDA(FORSA GTS250-512-3-256-A) アスファルトの細かな陰影は失われてしまっているが、標識周辺の圧縮ノイズは抑えられており、総合的には再圧縮のわりに悪くない結果と思われる |
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Stream(Sapphire HD 4850 512MB GDDR3 PCIE HDMI VAPO-X) 前ページで紹介したように、インターレース状の縞が出現してしまっており、アスファルトの陰影もつぶれ気味。なお、最新版のCatalyst 9.5ではCUDAと似た結果になった |
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